木炭は、昭和の中ごろまでは家庭用燃料の代表として炊事や暖房用に広く消費されてきましたが、今では使い勝手の良い電気、灯油、 ガスなどの利用で消費量が激減し、炭材を供給する薪炭林として利用されてきたからこそ保全されていた里山の自然環境も損なわれ、 また、戦後に植林されたスギの人工林も現在では輸入木材との価格競争力が劣るために森林保全に必要な手が十分には入れられない現況にあります。
炭 材
農業用の土壌改良資材に用いる木炭の炭材は、建設廃木材などの有害物質が含まれる可能性のある材料は不適であり、 クリーンな材料でなければいけないことが「日本木炭新用途協議会」が定めた「新用途木炭の用途別基準」に示されています。

新用途木炭の用途別基準
http://www.nittokusin.jp/14_shin_youto_mokutan/shin_moku.html

森林バイオマス / 林地残材
森林バイオマス(根曲り材を炭材にしている) 森林バイオマス(林地残材を含む)はクリーンな資源であり、土壌改良資材用の木炭の炭材として最適です。

「国有林野のエネルギー資源利用検討会」報告書 P35
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/kokumin_mori/pdf/kokuyu_energy.pdf

森林保全
林地残材(切り捨て間伐) 森林バイオマスが利用されずに林内に放置されると林地残材になり、豪雨時等に流木となる等で2次災害の原因にもなると同時に、時間経過と共に分解が進んで温暖化ガスの発生源にもなっています。 森林は、国土の保全や水源のかん養などの様々な機能を持っています。森林バイオマスが経済的価値を持つことが出来れば、林業経営にも寄与し、森林整備と温暖化防止にも繋がります。

「なぜ木質バイオマスを使うのか」
http://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/biomass/con_2.html

全幹集材
全幹集材 素材生産の集材方式は、丸太だけを集める「短幹集材」が主流ですが、森林バイオマス利用を推進するには、幹全体を集材する「全幹集材」、枝葉も含めて集材する「全木集材」が有効です。 枝葉は山の栄養になるので林地に残し、全幹集材後の根曲り材等を炭材に利用しています。